公開日 2023年04月01日
定期接種における9価ヒトパピローマウイルスワクチン(シルガード9)の使用について
現在、日本国内で使用できるワクチンは以下の3種類です。令和5年4月から9価ワクチンも定期予防接種の対象になりました。
・2価ワクチン(サーバリックス)
・4価ワクチン(ガーダシル)
・9価ワクチン(シルガード9)
子宮頸がんワクチン(9価)についての最新情報は、以下のリンクをご覧ください。
9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(シルガード9)について(厚生労働省)
厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会)(厚生労働省)
接種スケジュール
2価ワクチンや4価ワクチンとの交互接種
HPVワクチン接種は同じ種類のワクチンで接種を完了することが原則です。2価ワクチン(サーバリックス)または4価ワクチン(ガーダシル)で規定の回数の一部を完了した被接種者が、9価(シルガード9)で残りの回数の接種を行う方法(以下「交差接種」という。)について、安全性と免疫原性が一定程度明らかになっていることや海外での取り扱いを踏まえ、適切な情報提供に基づき、医師と被接種者等がよく相談したうえであれば、交互接種をしても差し支えないこととなります。この場合にも、公費で接種することができます。
9価ワクチンの対象者
・子宮頸がんワクチンの定期接種対象者(小学6年生から高校1年生相当)
・令和4年4月1日から令和7年3月31日までの間にヒトパピローマウイルスワクチンを1回以上接種している方で、
平成9年4月2日から平成21年4月1日までの間に生まれた女子(※令和8年3月31日までが接種期限となります)
(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html
子宮頸がんとは
発症者の概要
子宮頸がんは、子宮のけい部という子宮の出口に近い部分にできるがんで、若い世代が発症する女性のがんの中で多くの割合を占めるがんです。
日本では毎年、約1.1万人の女性がかかる病気で、患者さんは20歳代から増え始めて、がんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人も30歳代までに毎年、約1,000人います。また、高齢者も含めてこれを原因に毎年、約2,900人の女性が亡くなっています。
発症の原因
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)に持続的に感染することで、子宮けい部に異形成(がんになる手前の状態)を生じた後、がんに至ることが明らかになっています。
ウイルスに感染したとしても、多くは数年以内にウイルスが消失しますが、一部の人でHPVがなくならず、ずっと感染した状態になり、数年から数十年かけて進行し、子宮頸がんに至ります。
また、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染は、主に性交渉によって起こるので、感染のリスクは一生のうちに何度も起こります。
病気の治療
子宮頸がんは、定期的に検診を受けるなどして早期に発見し手術等の治療を受ければ、多くの場合、命を落とさずに治すことができる病気です。
病気が進んだ後で前がん病変(異形成)や子宮頸がんの段階で見つかると手術が必要になる場合が少なくありません。
病状によって手術の方法は異なりますが、子宮の一部を切り取ることで、妊娠したときに早産のリスクが高まったり、子宮を失うことで妊娠できなくなったりすることがあります。
(出典:厚生労働省作成リーフレット)