公開日 2021年05月06日
【趣旨】
中山間地域等は流域の上流部に位置し、中山間地域等の農業・農村が有する水源かん養、洪水防止機能等の多面的機能を担っています。
しかしながら、中山間地域等は、平地に比べ自然的・経済的・社会的条件が不利な地域が多く、農業者の高齢化や耕作放棄地の増加等により、多面的機能の低下が懸念されています。
この状況をふまえ、中山間地域等における耕作放棄地の発生を未然に防止し、多面的機能の維持・確保することを目的に、平成12年度から「中山間地域等直接支払制度」が実施されています。
この制度は、平地と比べて条件の不利な中山間地域等において、集落等を単位に、農用地を維持・管理していくための取決め(協定)を締結し、それにしたがって農業生産活動等を行う場合に、面積に応じて一定額を 交付する仕組みです。
1期5年で実施されており、平成27年度からは「農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律」に位置付けられ、第5期対策として令和2年度から令和6年度までの5ヵ年計画が進行中です。
【制度概要】
(1)対象となる地域及び農用地
対象地域
○特定農山村地域
○山村振興法による「振興山村」
○過疎法による「過疎地域」
○半島振興法による「半島地域」
○離島振興法による「離島地域」
○棚田地域振興法による「指定棚田地域」
○都道府県知事が指定した地域
吉野川市においては、美郷地区全域、山川地区全域、川島地区全域、鴨島地区(旧森山村地域)が対象です。
対象農用地 (田・畑・草地・牧草放牧地)
○急傾斜地(田:1/20以上 畑等:15度以上)
○緩傾斜地(田:1/100以上 畑等:8度以上)
○小区画・不整形な田
○高齢化率・耕作放棄地率の高い集落にある農地
※対象地は、農振農用地区域に限る
(2)交付の対象者
農用地を適切に管理・耕作を行う為の協定を締結し、5年間以上継続して農業生産活動等を行う農業者等。
(3)交付対象となる活動
○農業生産活動等 :耕作放棄の発生防止活動、水路・農道等の管理活動
○多面的機能増進活動 :国土保全・保健休養機能を高める取組、自然生態系の保全に資する取組
(4)交付金の通常単価(円/10a)
○急傾斜地 田 21,000 畑 11,500 草地 10,500 採草放牧地 1,000
○緩傾斜地 田 8,000 畑 3,500 草地 3,000 採草放牧地 300
※協定に定める活動の内容によっては基礎単価(上記金額の8割)を交付
≪加算措置≫
①棚田地域振興活動加算
②超急傾斜農地保全管理加算
③集落協定広域化加算
④集落機能強化加算
⑤生産性向上加算
(5)交付金の使途
交付金の使途には特に制限が無いため、集落協定参加者の合意で、『個人配分分』と『共同取組活動分』を決定します。
共同取組活動分の使用例:共同利用機械賃借料、取組活動(農道除草作業など)参加への日当、総会会場利用料 など
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